その銀杏は「忽然」登場した。国道311号線、熊野古道の中辺路地区である。
和歌山の「こうよう」を訪ねる今回の旅、根来寺のもみじ谷と和歌山城の紅葉渓庭園の「紅葉」がメイン。2巡目になる「西国三十三所巡礼」の第2番と第3番の二寺を組み込んでいた。
早立ちすれば日帰りの可能なコースだが、少々ゆっくりと温泉を加えた一泊二日の予定とした。
もう一ヶ所と探したのが「黄葉」、中辺路の大銀杏である。
黄色には拘りがあるのかも知れない。1977年に公開された松竹映画「幸せの黄色いハンカチ」。
刑期を終えた一人の男、島勇作(高倉健)が網走ではがきを出していた。「もし、まだ1人暮らしで待っててくれるなら…黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ、それが目印だ、もしそれが下がってなかったら俺はそのまま引き返して、2度と夕張には現れないから…」と。物語をひっぱるのは、武田鉄矢と桃井かおり。ラストシーンに泣けて泣けて。 |
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▲山田洋次監督「幸せの黄色いハンカチ」ロケセット(夕張)
写真をクリック → その時の旅に。
2003年の北海道旅行。ロケセットが残されていると聞いて、どうしても訪ねたくなり「夕張」を組み込んだ。
オーバーに言えば、あのラストシーンで見た感動が、大銀杏で蘇ったよう。(理屈に合わない話だが)
もう 8年も前の旅だ。
話がそれたが今回の旅、年月が怖いなと感じたのは、紀三井寺で。門前の土産物屋の感じが違う。リニューアルかなって。山門に入る、あれ?こんな階段あったかなぁと。
どうやら「道成寺(和歌山県日高郡)」の記憶と思い違いしていたようだ。
前回、紀三井寺に参拝したのが、夕張を訪ねたときと同じ2003年。
ふるさとを はるばるここに きみゐでら
はなのみやこも ちかくなるらん
自分の足であるき、自分の腕でハンドルを握れることに感謝して、行ってみようかな、2巡目の旅へ。
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