北海道観光(道南から道央)のメインルートへ。少しだけ寄り道をしながらの旅をした。 恵山岬→大沼公園、夕張→南富良野のコースでは、ほとんど観光バスをみかけることがなかった。 コース組みで工夫が要ったのは、夕張 「幸福の黄色いハンカチ」 広場。30年近く前、山田洋二監督の作品は、網走刑務所を出所した男が、妻のもとへ帰るまでのいきさつを描いたものだ。再婚しているか、愛想をつかしているか、それとも待っていてくれるか・・・OKだったら、物干し竿に黄色いハンカチを掲げておいてほしい・・・と。 人に優しい同監督だからハッピーエンドになることは判っていながらも、その場になると涙がとまらなかった。 ロケ現場が保存されている。1977年の公開。その頃、結婚した。長く「夫婦像」として心の中に焼きついている。コミカルな映画にもかかわらず、ボクにとっては 人生訓になっているし、映像版の座右の銘である。
【お奨めデース】 フェニックス洞爺クラブ 洞爺湖温泉の対岸にある企業の研修センター。 洞爺湖を見下ろせる程度の小高い位置に、ゆったりとした敷地に建つ。20キロは離れているので温泉街の喧騒とは別世界だ。 夕食時は自動演奏だがピアノが静かに流れ、机上のランタンがほのかに料理を照らす。 多分 フランス料理だろう。流れている曲はショパンらしい。「冷酒をコップに。なみなみと注いで」・・・さすがに、こんなオーダーはだせない。普段「経験をしない時」が流れる。 ログホテル ラーチ レストランもログ仕様。クラシックジャズが澄み切った音色で届く。よほど高級なオーディオシステムかなと思い、装置を見せてもらった。オーディオ好きな人なら買っている程度のシステムである。ログって、こんなに澄んだ音の広がりを生むのだろうか。気持ちだけでなく、音まで澄ませるんだね、きっと。 グリーンでスモークされた大きなガラス窓を通し、草木の緑が光を発しているように見える。とにかく、ゆったりとした気分に。ときには、狸の親子が夜の散歩をするという。