琵琶湖疏水は、湖水を京都市に流すための水路。
発端は今流にいえば〝京都の街おこし(活性化)〟になるのだろうか、明治維新・東京遷都(1868年)に伴い人口が減少し産業も衰退。第3代京都府知事の起死回生プランであったようだ。
舟運についても期待されたようだが、鉄道の発達を踏まえると、先の見方が実に甘すぎる計画ともいえる。
しかしながら 疏水の落差を活用して〝営業用:日本初の水力発電〟が開発され、その電力が〝日本初の電車〟を走らせた。新しい時代を築く礎になっていることは確かなようだ。
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参考:東海道線(新橋→神戸)全線開通 1889年
第1疏水 1885年着工 1890年完工 大津→鴨川、蹴上→分線
蹴上発電所完成 1891年5月 送電 同年 11月
インクライン運行開始 1891年11月
堀川運河 1892年着工 1894年完工
第2疏水 1908年着工 1912年完工
最後の舟運 1951年9月 大津→山科 砂利 4.5トン
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高低差のある場所はインクライン(船を台車に載せ上下)を利用。1948年運航休止。試行船は、大津からこの手前の蹴上まで。 |
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この疏水に〝観光船運行〟のプロジェクトが立った。疏水縁は〝桜と紅葉のスポット〟。春の試行船体験ツアーは高倍率の抽選。ようやく秋の試行船で乗船の機会を手にした。
京都は紅葉の季節。
疏水べりの紅葉、イロハモミジやナナカマドのような派手な赤は見せないが、上品な赤茶系統に輝く。船からは見上げる(逆光になる)ので、葉の赤が一段と輝く。
当選したのは〝山科→蹴上〟の30分間のコース。見とれているあいだに終着。もっと乗っていたい!。
京都市内の紅葉情報は「例年の見ごろ:11月下旬~12月上旬」となっている寺院や名勝が多い。乗船するこの日(11月20日)は ちょうど見ごろの入り口。緑・黄・赤が混色となる〝錦繍〟のころ。二寺への参詣も合わせることにした。
毘沙門堂(京都市山科区)。YAHOOの紅葉だよりでは、昨年より一日早い11月11日に〝見頃〟のサイン。9日後、例年通りなら盛りの時期になるのだろう。
だがこの秋の紅葉は少し勝手が違いそうだ。早々と見頃の表示が出るところと、なかなか青葉から変化をしないところに二分化されているように感じる。(紅葉情報のデータはYAHOOのサイト)
今熊野観音寺(京都市東山区)。西国三十三霊場第十五番の札所。2010年元日に始まった二巡目の西国三十三霊場参詣。ここの参詣で あと京都の二寺で満願となる。
高校のすぐそば。ふと半世紀前を振り返ってみる。 |