城南宮は “四季の庭” を持っている。 冬から春へは、“蝦夷錦”や“有楽”といった珍しい椿、そして “枝垂れ梅”。開花情報に 「城南宮 満開」 との記載を見つけて出かけた。 ←この写真は、城南宮のホームページより 京都の南に位置する鳥羽は、鴨川に臨む水郷の景勝地であったところから、平安貴族の別荘が建てられるようになり、平安時代の末には白河上皇が壮大な離宮(城南離宮、鳥羽離宮)を造営した。 4月29日に催される「曲水宴」は、平安装束を身につけた男女の歌人が和歌を詠み短冊にしたため、そして盃を交わし、当時の風情を今に伝える。 京都に生まれ、25年ほど暮らしていたが、少し南に位置する城南宮に、このような庭があったことは、知らなかった。 春は みつば躑躅・紅枝垂れ桜・藤が、初夏の訪れとともに、菖蒲・桔梗・ささゆり・つゆくさが、庭園に色彩を添える。この神苑、『源氏物語花の庭』と名づけられ、保存会が結成され、秋には「観月会」が開かれているとのことだ。 他に どのような催しが開かれるのだろう。帰宅後、あらためて ここのホームページにアクセスした。
城南宮から南へ20`。奈良県に入る手前に小さな梅林がある。新聞の「梅開花情報」にはメジャーな神社や庭園と並んで載っている。 青谷梅林の起源については、あきらかではないが、後醍醐天皇の皇子宗良親王の歌に「風がよぶ綴喜の里の梅が香を空にへだつる中垣どなき」とあるところからみると、鎌倉末期には梅林があったと推定される。 老樹古木に、歴史と風格を感じる梅林だ。生産梅林の規模もなく、観光梅園の趣きも持たないが、静かで散策するには適確といえるだろう。