奈良の紅葉は、大台ケ原から始まる。年間降雨量4000ミリ、日本の最多雨地帯。山頂の標高は1694.9mの「日出ヶ岳」、高い山ではない。錦秋は、ここから降りてくる。 女人禁制でなにかと物議をかもしだす大峰山の麓が「みたらい渓谷」。大台ケ原の西に位置する。世界遺産の一隅だし、温泉はあるし・・・観光資源に恵まれていながらも、静かな渓谷を保っている訳は、足の便の悪さ。 渓谷の遊歩道は整備されてはいるが、やや細くて急峻。熟年にはチョット厳しい。地元では近畿随一の渓谷美とPRしているが、大小6つの滝や深い淵・大岸壁は、観光地の渓谷とは一味異なった満足感を与えてくれる。
【旅のデータ】 橿原神宮から国道169号線→国道309号を南下。ヘアピンカーブ、ところどころでは1車線半と慎重な運転が必要である。 渓谷入り口に有料駐車場はあるが、置ける台数は10台ほど。料金も1,000円と高目。国道から渓谷入り口へは道幅も狭い。シーズンの土日祝に車で入り口まで・・・は避けた方が賢明だろう。国道近くにある 「天川村役場」 の駐車場が利用できる。無料。「天の川」の巨岩を愛でながら歩いても3km程度で入り口になる。